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月に寄りそう乙女の作法2 感想

2014年発売予定のNavel新作『月に寄りそう乙女の作法2』を応援しています!

 

つり乙2、というかエストルートにしか言及してない感想文です。

 

 

 

全体的に初代と対になっている要素がとても多いけど、一番対照的なのはやっぱり主人公とヒロインである才華くんとエスト。

普段は控えめでともすれば頼りなく見えてもここぞという時に絶対に揺らがない遊星と、普段は強気でプライドが高く自信家だけどふとした時に根本の自信のなさが垣間見得る才華くんに、常に凛々しく不遜なルナ様と、自分に自信が無く迷いの最中にあるエスト。

初代の二人が環境に問題を抱えながらも常軌を逸してるといっても過言じゃないくらいの強い精神でどんどこ問題を乗り越えていたのに対して、今回は主従共に迷ったり悩んだりすることが多い。

じゃあ初代主従のように魅力的じゃないのかといえばとんでもなくて、これだけ対になっていても、別方向に魅力的な主従になっているのがすごい。キャラメイクがうまい。特に才華くんのキャラ造形はすごい。

 

エストはルナ様と違って、脆さとか揺らぎも持ち合わせていて、決して強い人ではない。乙りろその後でりそながルナ様を「世間の煩わしさの中でも、感性を濁らさずにいられる器用さや頭の良さ」と評していたけど、ちょうどエストはこの真逆の子なんだよね。周りをすごく気にするし、空気をよんでピエロを引き受けたり貧乏くじをひいて過剰におどけたりする。それで怒られてもなお笑っている方がマシ、と常に笑って、周囲から笑われることに安心する、臆病さがある。

才華くんの女装がバレた時にも動揺するし、すぐには受け止められない。だけど、目の前で朝陽の体が危険に晒されたのを見て、そんなことよりもこの子の体を太陽から守らなくちゃいけないと動ける、そういう誰かを守ることに躊躇がないところがエストの一番の魅力だと思う。

このシーンでのエストのスチルは作中随一の美しさで、誇張なく文字通り息を呑んだ。ほんっっっとに一瞬呼吸が止まった。

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メチャメチャ美しい…麗しい…

迷いとか戸惑いが滲み出ている涙ぐんだ表情とは対照的に、太陽の光を背に受けて朝陽を守るために両腕をまっすぐと広げる姿は、力強いものではないけど、とても格好良い。

ルミねえ√で朝陽が一時的な失明に陥った時の、その原因である人たちに対しての「善悪ではなく、正否ではなく、大切な人を傷つけられて、黙っていることはできません」という朝陽を大切に思いながらも冷静さを保った毅然とした振る舞いをみてかなり惚れてはいたけど、ここでもう一気にベタ惚れしてしまった。

 

最初から主従としての関係がかなり確立されていた朝日とルナと違って、才華くんは貴族らしかぬ振る舞いが目立つエストを内心でご主人様(仮)呼ばわりしていたり、侮る言動もかなり目立ったり、とにかく主従らしくない。

それが最終的に、エストに着せたい衣装をつくる為に、何よりも大切にしていたお母様の白銀の髪を自らバッサリと切り落として糸として使うのが、ありったけの彼女への親愛と尊敬に溢れていて胸が熱くなった。

それを見て「あなたの大切なものを奪って……私が幸福になれるとでも思ったの?」と詰め寄るエストに穏やかに告げた「君が奪ったんじゃない。僕が捧たんだ」というセリフがまさにその象徴で、出会ったの頃を思うと感慨深いどころじゃなかった。最初はほんと大丈夫か…?と不安になったけれど、終わってみればかけがえのない相手になっていて、ほんと良かった。いやーエスト、可愛い…。

 

 

以下箇条書き短文。

・ジュニアさんがチャラ男系かと思ったら結構ガチでやんちゃしてました系なのめっちゃ萌…。ジュニアくんの話もっと欲しい。あと大瑛くんも…。

・アナルセックスを打ち明けられるお兄様可哀想すぎてめちゃめちゃ笑った。

・子供がいる身で女装逆レSMセックスする遊ルナ、元気でなによりだけど元気すぎる。落ち着いて欲しい。才華くん、可哀想すぎる。

 ・パルコルートで、彼女の精神的、身体的な問題を解決しなかったのが良かった。あれについて投げっぱなしという意見もあるかもしれないけど、一朝一夕で解決する問題でもないし、これから長く付き合っていかなくちゃいけないものだから、敢えてそこは深く追求しなかったのは寧ろ褒めポイントだと思う。

 

 

 以下外伝(でいいのか?)感想

 

従兄弟理論とその中心

 

ギャグに振り切ったシナリオ、どうやらエイプリルフール企画だったらしいけど、それにしては力入っててすげーな!てか一応男性がメインファン層なのにいいのかこれで?!!?

とにかく大蔵家お兄様方が気持ち悪い。本当に気持ち悪い(褒めてる)(褒めてはいない)その悪影響かりそながなりふり構わなくなっているし、もうしっちゃかめっちゃだよ…。とにかく衣遠お兄様のブラコンが拗らせすぎてて怖い。でも贈られたシャツ着てる(しかもかなりの頻度できてるっぽい)のはかわいい。というか頬を赤らめるな!!!初代のラスボスの面影はどこいったんだよ!!!

駿河さんも想像以上に気持ち悪い人だった、いや正直乙りろでもそこまで個人の人間性がわかりきったわけじゃないのにこのイメージでいいのか!?!

と、もうとにかくしっちゃかめっちゃかなのに最後はきっちり遊ルナでしめてくるのがずるい。結局、大蔵遊星には桜小路ルナなのだというこの、この!!!!!

 

 

ルナ様アフターアフター

 

ルナ様ルートとりそなルートのいいとこどりしてルナ様とくっついてる世界線です!!という気持ちのいいつじつま合わせ。おそらくつり乙2本編と同じ世界線。

遊星くんの周りが変態しかいなくて本当に可哀想になる。ルナ様、朝日のことめちゃめちゃ好きでかわいい…ルナ様がいいなとおもうのは性的関係を持っても主従の関係が崩れることがないところで、対等な恋人関係でありながらも私は主人だ、と毅然としているところがとても好き。可愛い。遊星相手にもおい旦那おいおいという感じ(語弊)なのが超いい。ルナ様が可愛い。いやほんとルナ様可愛いしかっこいいし最高の女だよ…。

えろしーんで遊星が家族という絆を何より求めた二人が、当たり前のように子供ができた未来のことを話し合っている様子はかなりぐっときた。「本当に、僕はこの人との未来を全く疑わずにいられる…きっとルナもそう思ってる」

二人の未来に幸あれと願うしかない、まあ、幸いっぱいぽくて安心したよ!なにせ子供ができても女装主従セックスやめないしね!(やめろ!)